あるお掃除屋のつぶやき

四国のお掃除屋を営む経営者が日々の気になるニュースやお役立ち情報などをつぶやきます。

管理人simが経営するお掃除屋という職業

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今回は、管理人:simの職業であるお掃除屋について書いてみたいと思います。

お掃除屋というのにもいろいろジャンルがありまして。僕が経営しているお掃除屋は、他の会社さんにお伺いして床のワックスをかけたり、ガラスの清掃をしたりするのがお仕事です。日常のお掃除を任せていただいてる現場もあります。

ビルメンテナンス業とも言います。

でも、ビルメンテナンスっていうとかっちょ良すぎる?ので、ここでは勝手にお掃除屋と呼ばせていただきます。

プライバシーに敏感なお掃除屋

ウチは、一般のご家庭のお掃除もやりはしますが、ほとんどはスーパーやホテルや病院、オフィスビルなどの清掃が主ですね。なので、仕事のお話は守秘義務の関係上、ウチのお得意先が特定できないよう一般的な話になってしまいます。

もちろん、一般家庭のお掃除でも、個人宅が特定できれば、プライバシーの関係でお話しすることはありません。まぁこういうところがありました的なお話はするかもですが。

てことで、このブログもお掃除の話よりは、僕個人の趣味丸出しの記事を書くことがほとんどなので、よろしくお願いします。

将来的にはちょいとヤバいお掃除屋業界

ただ、お掃除屋という仕事自体は、好きなのですが、危機感も感じています。

危機感というのは、どの業界の方もお持ちだと思いますが、お掃除屋業界の抱える悩みとして以下のことが考えられます。

雇用にまつわる経費と手間の拡大人口減少による働き手の減少メンテナンスフリーの建材が増えた

他にもありますが、この3つを中心にお話ししたいと思います。

雇用にまつわる経費と手間の拡大

社会全体で雇用にまつわる経費が上がっています。これはお掃除屋としては大問題なのです。

なにせ、経費の8割くらいが人件費のお仕事。

最低賃金が上がり、お掃除屋でお雇いしている方の賃金が上がってきます。社会保険料が徐々に上がっているのに加え、2016年秋に対象範囲が拡大します。

売上が上がらないのに人件費が上がる。単純に利益が下がるわけですね。

また、新しい制度ではマイナンバー制の導入で、売上に対する社員の人数が多いこの業界が受ける打撃は甚大なものがあります。入退職者が多いこの業界では、取得する手間、管理する手間、データベース化する費用など、その労力は小さいものではありません。

リーマンショックの大きな景気低迷があった中、僕らの業界は、年々受注金額が下がってきました。その追い打ちをかけるように、この仕打ち。。。問題です。

人口減少による働き手の減少

ほぼ、マンパワーに頼りきりのお掃除屋業界。ウチのような会社は社員さんが毎日決められた作業をこなしていただかないと成り立ちません

しかしながら、今も昔もお掃除屋業界は慢性的な人手不足に陥っています。

考えてみれば、お掃除屋業界でも社員さんの取り合いがあるのに、そのほかの業種もガンガン求人広告を出して人員の確保に動いています。(特に飲食業が苦しいらしい)

現在いる社員さんの高齢化も目立ってくるようになり、かといって、キツイキタナイクサイの三拍子そろったお掃除屋業界は若い人の担い手が減っています。

ウチも例にもれず人員の確保は厳しい状況ですね。

メンテナンスフリーの建材が増えた

最近、床材を中心にメンテナンスフリーの建材が増えました。これは単純にお掃除屋の仕事がなくなる話です。

ワックスをかけないといけない「プラスチックタイル(Pタイル)」がほとんどを占めていた時代は、ワックスをかける必要がありますし、日常のメンテナンスもしなければなりません。

これらが、ウチの会社の仕事となるのですが、メンテナンスフリーの建材を採用されると何もしなくてもよくなります

身近なところでいうと、ここ近年は、コンビニでもセラミックタイルを採用するところが増えました。

深夜に買い物に行くと、コンビニの店員さんがモップで床を拭いていたり、バフマシンという床を磨く機械で掃除したりという作業がありますが、セラミックタイルだとその手間がありません。

もちろん、ワックスはかけていないので、ワックスがけの作業もありません。

初期導入費用はPタイルに比べてセラミックタイルの方がはるかに高いのですが、ランニングコストを考えて採用する企業が増えているのですよね。。。

頭を悩ませる問題です。

その解決策は?

なかなか解決策は思い浮かばないですし、一朝一夕で行えるものではありません。でも、今後、考えていかなければならないのは、いくつもあります。

一番は、単純作業の機械化です。

人工知能の発達によって、単純作業が機械にとって代わられるというレポートがアメリカの大学から出ましたが、お掃除屋業界でも例にもれず同様です。

すでにルンバのような簡単にホコリをとるお掃除ロボットは出てきてますので、今後も技術革新を見逃さないようにしたいと考えています。

次に、外国人労働者の受け入れです。

現時点でも何人かはウチの社員にいますが、もっと大規模に集めるという方法です。文化の違いや言葉の壁を越えて、労働者を増やす方法ですね。

国策としてインバウンドを増加させているのを受けて、外国人の長期滞在の観光客も増えているし、移民政策をどこまでするかはわかりませんが、今後外国人の雇用というのは無視できない状況です。

ただ、ウチの会社の商圏はそもそもあまり外国人が住んでいないので、その辺がネックです。

最後に、作業からコンサルへの転換です。

こちらは、単にお掃除の作業を行う仕事から、お客さんの仕事全体を考えたうえで様々な提案をするコンサルタント業務を加味するということです。

日本人は清潔好きなので、掃除をすること自体、なぜするのかという疑問を投げかける前に、常識として受け入れられています

でも、企業活動をする以上、掃除という作業の結果が利益に結びつかなければなりません

なので、清掃作業を行った結果がいかに企業の利益につながるかを提案したり、社員教育として美観維持活動(日々のお掃除とか)を仕組化する提案をしたりするといった感じです。

どの解決策にしても、難題ばかりで、それらが成功するかはわかりません。

そうした危機感からも、このブログを立ち上げようと思ったきっかけの一つです。