あるお掃除屋のつぶやき

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ザウルスがサポート終了。電子手帳はなぜ廃れた?その1

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先日、シャープが鴻海(ホンハイ)精密工業に買収される件に関して記事を書きました。そのシャープが、今度は一世を風靡した電子手帳:ザウルスシリーズのサポートを終了することを発表しました。

この報道に、一つの時代が終わったんだなとしんみりする僕。というのも、僕はITガジェットが大好きで、電子手帳(僕はソニーのクリエでした)を使ってた時期があったからです。

国内の電子手帳といえば、シャープのザウルスシリーズとソニーのクリエシリーズが両巨頭でしたね~(遠い目)

ザウルスもクリエもすでに生産終了しています。

ザウルスの最終機種 Zaurus SL-C3200 2006年発売 クリエの最終機種 CLIE PEG-VZ90 2004年発売

今回は僕の電子手帳の使っていた経験をもとに、なぜ、電子手帳が廃れていったのかを考察したいと思います。

simはどのように電子手帳を使っていたのか

パソコンと連携してスケジュール管理

f:id:sim-naoki:20190529103640p:plain 最初のCLIE PEG-NX70V

僕がクリエを購入したのは2002年の秋頃でした。

僕は大学時代に自分でホームページを作ったりとパソコンで遊んでいたので、仕事でもパソコンをかなり活用していたのですが、一番困ったのがスケジュール管理です。パソコン内のOutlook(アウトルック)というソフトでメールとスケジュール管理をしていましたが、パソコンがないとスケジュールが見れない!

いつもは手書きの手帳とOutlookのスケジュールをいちいち手動でお互いに共有させていたのですが、モレもあるし、第一めんどうだなと。

というわけで、パソコンの連携ができる電子手帳を購入することにしたのですが、めちゃくちゃ重宝しました。

今でこそ、Googleカレンダーやスマホ向けのスケジュール管理ソフトがありますが、当時、そんなものはありません。パソコンとスケジュールが「同期する」という画期的な技術に、僕は心を奪われっぱなし。

普段は会社でパソコンにスケジュールを入力し、外出先などで確認。アポや打合せ等の予定が外出先で決まれば、その場で簡単にクリエに入力して、後でパソコンから詳細を再入力する。ってな使い方をしていました。

手書きメモとして

f:id:sim-naoki:20190527235634p:plain 次の電子手帳:CLIE PEG-TH55

キーボード入力もいいけど、パソコンに比べるとやっぱり小さいので、手書きで入力したい!って思ったときにでたCLIE PEG-TH55を購入しました。

小さいので長文は難しいですが、簡単なメモ書き程度に使ってましたね。

ちなみに、電子手帳を持っているのは、地方ではかなり少数派でしたから、クリエを持っていると、とても注目を集めました。所有しているだけでもインパクトを与えていたといえるでしょう。

地方でITガジェットを持っていると、普及するまではけっこう話題に上がります。今では、僕の左腕のスマートウォッチ3がそうです。よく目を輝かせて「アップルウォッチですか?」って聞かれます。「いや、ソニーのスマートウォッチってヤツです」って苦笑いで答えています。

お客さんの前で手書きメモやスケジュール入力などで電子手帳を使うと、「それなんですか?」って、ほぼ100%食いついてきます。

ただこれは諸刃の剣。

こういうのが好きでいろいろ興味を持って聞いてくる方もいる反面、あまり好意的に思わない方もいらっしゃいます。特に手書きで入力するタイプだといいのですが、キーボードで打ち込むタイプだと、「打合せ中になにやってんだ」って目で見られたこともあります。今でこそ、商談でPC持参ってのは珍しくなくなりましたが、当時はソフトウェア会社くらいでしたから。

無線LANを使ってネット閲覧やメールができる

今でこそ、スマホで十分対応できるようになりましたが、電子手帳でも無線LANを使ってインターネットのwebサイトを閲覧したり、メールの送受信ができました。

今でも無料の公衆無線WIFI環境はあまりよくありませんが、当時はもっとインフラが整っておらず、使える場所が限られていました。

なので、使い方としては、会社の無線LANを使ってメールやお客さんのWeb情報をダウンロードしておいて、移動中やすきま時間にチェックするって感じでしたね。

メールは特に便利で、営業でお昼を外食する場合は、ご飯を食べながらメールチェックしてましたね。送信はできませんが、簡単な返信で済む場合はメール本文も書いてました。

と、こんな感じで、僕は使っていました。

実は今も求められている機能がすでにあった

日本の電子手帳のすごさ

まずは、下の写真を見てください。

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これはザウルスのSL-C1000という機種なのですが、普段は今のスマホのようにタッチ入力で操作し、長文を書く場合はパソコンみたいにキーボードを使えるという機種です。

しかも手のひらサイズという驚きの小ささ。多少かさばりますが、ポケットにも収まります。電源を入れるとパソコンみたいな起動時間がかからず、パッと前回の画面からスタートします。

少し前に流行ったウルトラブックのような感じでしょうか。

次にクリエのPEG-TH55

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カタチがまんまスマホですよね(笑)

キーボードがない分、さらに小型化が進んでいます。また、文字入力をスタイラスというプラスチックの専用ペンを使って手書きで行っていました。もちろん、手書きのメモも残せます。背面にはカメラもついていて、写真も撮れます。音楽も聞けます。

とまぁ性能や大きさの問題はさておき、現在のスマホやウルトラブックのような技術は、実はかなり前からあったようです。

現在でも求められている機能が満載である電子手帳のザウルスとクリエ。それがなぜ廃れたのか。

そのカギは、僕が最も成功した電子手帳であると考えているiPod touchを含むアップルの華麗なる戦略に読み取れるのでは?と思い、記事にしました。

次回「ザウルスがサポート終了。電子手帳はなぜ廃れた?その2」に続きます。。